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STORY 01

現実とメタバースの境をなくしていきたい

高校3年生 佐藤 弘基さん

Profile

プロフィール

高校では物理部に所属し、部長をつとめる。様々な大会で受賞経験を持つ実力者。
好きなものは左手デバイス(右利きの人が左手を使用して入力操作を行えるようにするための補助的な入力装置)の収集で、将来的には自作したいと考えている。

Work

作品

  • 予測で換気を促す次世代CO2モニター
    在室人数とCO2濃度を同時に測定し、過去数分間のデータに数理モデル「ザイデルの式」を用いることで、数時間後のCO2濃度を予測する。
  • サッカーロボット
    ロボカップジュニアという大会のために作成したロボット
  • CrossRoom
    室内と人をスキャンして3Dモデルで現実の部屋を再現し、その人の3Dモデル上に現実の着座状態をリアルタイムに反映するツール

Index

思い入れのある作品

「予測で換気を促す次世代CO2モニター」です。初めて具体的に何かをつくる経験だったので、印象に残っています。

制作の背景

制作当時、「今困っていることって何だろう」と考えたところ、やっぱりコロナだなと思いました。コロナが流行してから分散登校になったりと日々の生活の大きな影響があり、感染症対対策に役立つこととして「換気」に注目しました。

制作のプロセス

この作品は制作メンバーが4人いて、パーツごとに対応を決めていました。まずは、Co2センサー、環境センサー(温度、湿度など)、カメラの映像から人が何人いるかを検出する担当などに分かれて各々で作業を進め、それが全部動くように組み合わせていきました。まずは計測ができるところまで完成させ、その後は予測までできるようにブラッシュアップしていきました。

苦労したこと・こだわったこと

動作が遅くなったりする原因になるので、できるだけ同じ処理をしないように気をつけました。なるべく測定の間隔を短くしたいので、無駄な処理をしないよう細心の注意を払いました。Pythonを触るのが初めてだったのですが、文法などを間違えたり、変数を事前に定義することができない仕様に戸惑いました。また、ラズベリーパイを触るのも初めてで覚えることが多く苦労しました。

受賞歴

・「ぐんまプログラミングアワード」のIoT部門においてペリテック賞
・「STEAM JAPAN AWARD 2021」においてシルバー賞
・「第 69 回群馬県理科研究発表 会」のポスター部門において最優秀賞
・「CIEC 春季カンファレンス 2022」においてU-18最優秀賞などを受賞した。
・「とうきょう総文」の自然科学部門のポスター部門に出場。

今後の展望 Outlook

最近、メタバースが取りざたされていると思いますが、個人的にそれだけではなく、+αで現実をデジタル空間に取り込み、現実とメタバースの境をなくしていきたいと考えています。となるとどのように現実をセンシングし、情報を集めるかが大事になってくると思うので、そこをもっと取り組んでいきたいと考えています。
現実とメタバースの境がわからないくらいまで融合すれば、取り残されることがないじゃないですか。できればそういう社会になっていけばなって思っています。